「気が利かない」の恐怖

例えば飲み会、懇親会、コンパといった複数の人間が寄り集まってアルコールを摂取しながら談話・談笑により親睦を深めるというような場面で、周りの人、特に上司・先輩など目上の人のグラスが空になっていた場合、即座に「ささ、どうぞ」なんつってアルコール飲料を注ぐ、そういった心遣い、僕は大好きです。
ただし、そういった場面に出くわしながらアルコール飲料を注がない人に対する非難・中傷の類、これは公衆便所にたかる蛆・蠅と同等くらいに嫌いです。
本来、思いやりの心、高尚な精神の為せる業として賞賛されるべき行動が、為されて当然、これを怠る物は屑以下であり死すべし、といった風潮は、せっかくの美挙を「ああ、○×氏のグラスが空になっておられる、一刻も早く注がなければ怒られる嫌われるあわわ」という、負の感情から生まれる行動とまぜこぜにしてしまい、やがて、愛ある行動がすべてルール化によって埋没してしまうのではないかと感ぜられ、残念でならない。
夜中、ある若い女性が、最終電車に乗り損ねたのであろうか、ボーイフレンドに電話をし、自動車で迎えにきてほしい旨を伝えたところ、恐らく”わかった、1時間程待ってくれ”との返答。それに対し女性が「はぁ〜??1時間???ふざけんなよー、ひからびるっつぅのー、ったく使えねぇーなぁー、あ、ついでにコンビニでハーゲンダッツ買ってきて」などと罵詈雑言を浴びせている場面を見て、僕は、踏みつぶしてやりたいと思った。


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