いくつもの間の悪い出来事が高次元空間でつながり合ったような、気味の悪い合理性、やはり、自分の身にかかると、気分が悪いものだなあ。
どうやら、欲していなかった「帰るところ」が、ひとりでに消えてしまったらしい。
もはやその扉の向こうが僕のいた場所だとは思えない、しかし呼び鈴を鳴らすのも気が引け、僕はシュールな心持ちで「ただいま」と呟きながらノブを回した。
4次元のめくらが最後の芽を潰そうと爪を伸ばすので、僕はやはり、殻をかぶるしかなかった。
電車の中、神に祈る気持ちで、こころの中で叫ぶ。
これでいいのだ!